山ガール第三弾~山は教科書!~自然を感じる庭づくり・雑木の庭~
こんにちは。作庭家の井村幹仁です。
9月30日に5歳児の次女と陣馬山に登頂してまいりました。
陣馬山は東京都八王子市と神奈川県相模原市緑区との境界にある標高854.8mの山です。
関東の冨士見百景、かながわの景勝50選および八王子八十八景に選ばれているとても見晴らしの良い家族登山に向いている山なのです。
標高も854.8mなので気温も低くならず子供も快適に登山できます。
その陣馬山ですが、頂上には白馬がお待ちしております。
ちゃんとお尻の写真もね。(友人に写真を送ったら「可愛いキリンだね!」っていいってました。)
天気が最高だったので景色抜群でした!
途中こんなキノコも。タマゴダケと言って食べれるみたいです。色からして毒だとおもった。笑
ただ次女は花より団子??笑
山頂でのご飯とおやつが一番嬉しかったみたい!笑
道中娘が気に入った山野草。シラヤマギクとコウヤボウキ
このようにファミリーで登山をしてみたい方にはとてもおすすめの山です。
しかし土日は大変込み合うのでお気をつけてくださいね!
そんなファミリー向けの山ですが、わたくし、井村幹仁が作庭家の目線で見るこの山は家族登山向きではなく、プロ向きの(雑木の庭)ハードな山なんです!! [ 雑木の庭 ] 目線です!
そのポイントとは、、、、、
「標高が854.8mなので私たちが住む町とそこまで気温の変化がない!」ということです。
というのは、標高が2000m以上の山は高山植物などが本当にきれいに咲き見事です。シラカバやカラマツなど樹種ももっと増え雰囲気もとても良いですね。
しかしその高山植物は私たちの町に連れてきたらどうでしょう。
夏を過ごすことができますか?可憐な姿のままいれますか?
シラカバも剪定に耐えられますか?虫にやられませんか?
絶対に無理とは言いません。しかし、高確率でリスクが伴い、強いストレスも与えます。
例えば、葉が焼けたり、枯れはしなかったが花が咲かない、ナメクジ等の害虫に葉や花をかじられる、etc.
特に高山植物はかなりのケアをしないと地植えは厳しいと思います。
この陣馬山は私が雑木の庭で扱う樹種の8割が存在しています。しかも人工的ではなく自然なままの植生で。
コナラやヤマザクラが高層を支配し、その下でモミジ・アブラチャン・ダンコウバイ・クロモジ・アズキナシ・バイカウツギ等々が高層のこぼれた光を受けて生存競争をし、更にその下で山野草たちが生活しています。
このような自然体の植生を学ぶことができるのです。高山帯ですと使えない樹種も組み合わされていますのでリアルではなくなるのです。(植生に限った話)
しかし難しいところはこの植生(組み合わせ)だけを学んだだけでは本当の雑木の庭を作ることができません。
肝心なのは
・組み合わせがどうなのか
・どのような環境に生存しているのか
・日照はどの程度入るのか
・表土(落ち葉等)はどうなのか
・土壌条件はどうなのか
などの総合的な観察です。山野草も同じです。
このように雑木の庭づくりの答えは目の前に存在するのです。
せっかく庭づくりをしても時間とともに劣化・退化(枯れ等)してしまっては意味がありません。
庭づくりはあくまでもスタート。時間とともに成長曲線を描かなければいけません。
庭は生き物です。子供と同じで愛情をかければ応えてくれます。
しかし言うことを聞かないこともあります。これも子供と同じです。笑
そういう日々のストーリーを一緒に描けていければとても楽しいお庭になりますね!
私のアトリエである雑木の庭にも高山植物から日照に強いものまで様々な山野草を植え研究しています。
とても難しく上手く増やすこともあれば、枯らしたり、弱らしたり。
でも自分で試さなければ自信をもってお客様にご提案・ご提供できませんから欠かすことのできない大事な作業だと考えています。
このように私も毎年春に新芽が出てくるか一喜一憂しております。
ぜひ植物と一緒に暮らしてみてください。
最後に秋らしい写真を一枚