お知らせ

「施術」と「愛情」と「樹木の力」=「復活劇」

作業の裏側

こんにちは。代表の井村幹仁です。

 

今回は以前土壌改良をしたモミの木の素晴らしい改善をご紹介したいと思います。

 

それはお客様のシンボルツリーであるモミの木が瀕死の状態になってしまった時の話です。

 

昨年の10月、お客様からいただいた一本の電話で衝撃が走ります。

 

それは「シンボルツリーのモミの木が枯れそうだ」と。

 

慌てて見に伺い更に衝撃。下枝がほぼ真黄色。。言葉が出ませんでした。この場合ほぼ根に問題を抱えています。

今ならまだ間に合うと感じ急いで「通気水脈改善」の工事を行いました。

簡単に説明すると「根に空気と水を循環させる」作業です。

 

植物に水が必要なのは誰もが知っていますが、それと同じくらい酸素が必要なことを意外と皆さん気づいていない。

水の中には空気(酸素)が入っています。水が流れれば空気(酸素)も流れます。逆を言えば水が流れなければ空気(酸素)も滞ってしまうということです。

水が滞ると新しい酸素が入ってこない。入ってこなければ根は酸素を吸えず窒息する。滞った水は腐る。

これが根腐りに繋がります。

 

根は酸素を求めています。

根は水の流れに沿って根を伸ばしていきます。それは水の中に酸素が入っているからです。

その空気と水の通り道を人工的に作ってあげるのです。

 

では何故人工的に作らなければならないのか。

 

それは我々が住みよい環境を作るためにコンクリートで家を作り、アスファルト舗装で道路を作り、それらを崩れないようにしっかりと砕石で固める。

こうしたことで元々流れていた自然の水脈を断ち切っているからです。行く道を断ち切られた水脈は行く当てが無くなりその場に滞り悪い土へと変貌していくのです。

 

この悪循環を治療するのが通気水脈改善工事です。

 

 

この作業が功を奏してシンボルツリーであるモミの木は見事に復活しました。

 

しかし忘れてはならないのはお施主様の愛情であり、樹木自身の頑張り、つまり「力」です。

 

私は施術をしますが、毎日の看病はお施主様です。

そして毎日必死で生きているのは樹木自身です。

 

全てがかみ合って初めて復活劇があるのです。

 

我々が住む世界は、コンクリートに囲まれ、アスファルトの照り返しや車の排気ガス、空調の室外機の熱風など樹木にとっては劣悪な環境です。これからも様々なトラブルが起こることは目に見えています。

ですが我々の住む環境には緑が必要です。

今起きている問題である地球温暖化やヒートアイランド現象を少しでも緩和するには樹木に対する、緑に対する「愛情」が必要だと感じます。

1人1人が愛情をもって接することができれば、その一つ一つが大きな力となり、トラブルも減り、緑が増え、自然が増え、長い目で見れば地球温暖化も防ぐことができると信じています。

 

力を合わせ緑豊かな街にしたいですね。