水脈改善からのアプローチ
こんにちは。代表の井村幹仁です。
6月より神奈川県藤沢市の丘陵地での雑木の庭づくりがスタートです
ここでの大きな問題は「水捌けの悪さ」
前日降った雨が水たまりとなり2~3日はそのままの状態が続いていました。
これでは樹木を植えたとしても根腐りを起こし、数年で樹木が弱り枯れてしまうのが目に見えています。
ここで土壌の改善をするべく「通気」と「水脈」の改善を行い、抜けない水をどのように処理するかが今回の工事の大きなポイントとなります。
この通気、水脈改善は山の土壌の性質を利用したものです。簡単に説明すると、岩盤からできている山の土中は人間の血管のようにありとあらゆる所に水脈が広がっています。倒木などによって樹木が枯れ、雨がその穴にしみこみ土中を流れ、そして沢や湧水として外に排出されます。水が排出されるということは、植物の根に必要な水と空気が常に流れていることとなります。そして有機物。山は常に落ち葉や枝を落とし、それを微生物が分解し、ふかふかの土を作る。このサイクルが見本となります。
山好きな方には理解しやすいかもしれませんね。
この通気、水脈改善工事は山の土壌の性質、山のサイクルを模して人工的に作っていきます。
主となる水脈を掘り、縦穴を数か所あけ、最終的な排出先をつくります。穴には炭、有孔管、有機物を入れ、空気とガス抜きを目的とした縦穴をつくり土をかぶせます。
このことにより水捌けの悪かった土地も空気を含んだ水をためることなく排出できます。
ここの土地の一番の問題は「グライ土」でした。グライ土を掘り進めると必ず水が出ます。土地のあちこちに滞っている停滞水が穴から空気が入ったことにより引っ張られ水を呼びます。水が出るということは今まで動かなかった水が動き、空気も一緒に運んできているということ。全ては変わり始めています。
この下ごしらえが済めば改めて雑木の庭を造ることができるのです。
完成まであと数日!