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四季を感じる花壇のリガーデン 花壇は土中の環境整備が生命線 

作業の裏側

こんにちは。

作庭家の井村幹仁です。

 

なかなか定期的な更新が追い付かない(-_-;)

 

今回は1年半前にリガーデンさせていただいた花壇についてです。

この花壇、元々はゼニゴケが蔓延り、樹木の生育も良くない、明らかに土の状態が悪い環境でした。

そこで施主様にご相談を頂いたのがきっかけでリガーデンさせていただきました。

(探しましたが施工前の写真が見つかりませんでした( ;∀;))

 

そもそも花壇は根の広がる範囲が決まっています。ましてや水の吸収口も花壇の範囲しかなく、水の出口も少ない。

場所や大きさにもよりますが、はっきり言って植物にとってはあまり好ましい条件とは言えません。

植物のサインは一般的に目視できる上部、つまり葉や枝、幹に現れがちです。しかしその原因の多くは目視できない「根の状態」にあるのです。

一般的に行われているのが肥料の施しだと思います。確かに肥料は大事です。

 

ですが…

 

これは根の改善にはなっていません。

もっと根本的な部分から改善を図る必要があると考えます。

先ずは酸素と水を滞りなく根に運ぶ必要があると思います。すなわち水捌けです。

水が動くことにより、水の中に存在する空気、酸素が流れ、根の動きを活発にします。その水と空気の流れを人工的に作ります。

 

次は土の存在です。

土は植物養分の貯蔵庫です。植物に必要な養分は「イオン(+や-の荷電を帯びた粒子)」として存在しています。

土の素晴らしい機能の一つは、この養分イオンを引き付ける力があることです。

水捌けが良いと養分も一緒に流れてしまうと思われがちですが、土は植物にとって大切な養分を水とともに流れ去るのを抑えて土の中に留めて貯蔵する素晴らしい機能を持っています。

 

ではどのような土が良いのか。

養分を貯蔵する能力は粘土や有機物が多いほど大きくなります。土壌中にはミミズなどの小動物から目に見えない微生物が数多く存在しています。肥沃な土壌には1グラムの土に1億以上の微生物がいると言われています。(余談ですが、キャンプ場で直火の焚火が禁止されている理由の一つがこれです。皆さん焚火は焚火台を使いましょう!)

とくにミミズは土壌団粒化やミネラルの供給など、植物生育に適した環境をつくるのに大きな役割を果たしています。

ミミズがいる土は良い土だ。と言われる要因はこれです。

微生物は有機物の分解に役立っています。他にも土壌の浄化力(細菌類)などの役割も担っています。

 

根が伸びやすい水捌けのよい環境づくりを施し、ミミズなどの小動物や微生物を呼び込むような土づくりが求められているのではないでしょうか。(三相分布や団粒構造など大切な要素が沢山あります)

 

私がリガーデンしたこの花壇はおよそ2年前です。ゼニゴケが蔓延る花壇は見違えるような、花咲く花壇に生まれ変わりました。植栽当時より山野草も増え、たくましく旺盛に茂り始めています。確実に成長しています。

しかしこれで満足するのではなく、もっと長いスパンで観察し、研究、調整していく必要があると思います。

全世界がサステイナブルな生活を求めています。ただ古いものを捨てて新しいものを持ってくるのではなく、あるものを上手く利用し再利用する。生まれ変わりを目指す。リガーデンも然り。

落ち葉はゴミではなく大切な資源。ミミズが食べ、微生物が分解し、全てが無駄なく土に還元され植物に戻る。

これこそにわのサステイナブルな環境です。

落ち葉などの掃除も上手に使い分けて生活すれば人間も植物もみんなハッピーです(^^♪

 

雑木の庭づくり、リガーデンや山野草の花壇、土中環境の改善にご興味ある方は、先ずはご相談くださいね♪

土中環境は最初が肝心です!