お知らせ

サステイナブルな雑木の庭を目指そう!!~土壌中の環境整備~

作業の裏側

こんにちは。

作庭家の井村幹仁です。

 

庭づくり、いよいよスタートしました。

 

今回も雑木の庭です。

先ずは一番重要な工程からです。

それはなんといっても目に見えなくなる部分、すなわち土壌改良です。最近では土中環境や水脈改良工事などともいわれています。

最近では同業者さんも樹木医さんもとても気にするところですね。いろいろな方とお話をすると、皆さん色々な方法を持っており、それぞれの意見があります。

ただ、方向性は全く同じ!樹木を一番に考え、根から樹木を育成するということです。特に雑木の庭を主戦場にしている方はとても敏感にならないといけない部分です。

 

庭は完成すると、うわべだけで良し悪しを決めがちですが、大事なのは数年後の状態です。

元来、庭の土壌というも自然の環境とは違い、造成されて作られています。

それは人間が家を作るために意図的に持ち込んだ残土や山砂の「盛土」です。土が締まりやすく、尚且つ水が抜けにくく、更に水の行き場がない。

そうするとどうなるのか。

 

グライ土層やブラックレイヤーという土になってしまいます。(写真)

排水が悪くなり、行き場のない水が停滞し、酸素が無くなり還元状態(酸欠状態)になります。

そのうち水が腐り、嫌気性菌が繁殖し嫌気臭がし、植物の根も伸びることができません。

さらに、樹木はもともと育成していた場所から移植されて運ばれてきています。

つまり、元々の場所で根を張っていたものを切断され、運ばれるのです。言ってしまえば「大手術」を受け庭にやってきます。傷だらけなわけです。

樹木は根を切られた後、その切断部を修復し、新たに根を出し、新しい場所に活着しようと頑張りますが、上記のような土の状態では育成が良くなるわけもありません。

 

庭の完成後、素敵だった庭の樹木が段々と枯れてきたり、弱ってきたり、植え替えで更にお金がかかったり・・というリスクが少なからずあるということです。

是が非でもそれは避けたい。

ではどうすればリスクを減らせるのか。

 

答えは樹木の育成をどれだけサポートできるか。

 

庭づくりは「完成時がスタート」、つまり「0」

年数がたつにつれ良くなること、0から100に向けて成長することが絶対条件です。

そのためには樹木が健全に育成しやすい環境を提供すること。ここが重要なポイントなのです。

 

樹木が健全に枝葉を広げて、程よい日陰、木漏れ日を作ってくれなければ、地表部に植えた山野草や地被類が全滅します。

樹木の力が無くなれば、雑木の庭の醍醐味である、繊細な枝葉、風の揺れる枝葉を見れなくなります。

なので最初に行う工程、目に見えない部分が一番重要になってくるのです。

 

毎年春に咲く山野草はとても嬉しいものです(^^♪

これも上で枝葉を広げてくれる雑木たち、健全な樹木のおかげなのです。

庭づくり、雑木の庭、山野草の庭、リガーデンにご興味があっる方は是非一度ご連絡くださいね(^^♪

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